
▼オーストラリアの古紙回収率は81%で、韓国・香港・ノルウェー・シンガポール・スイスに次ぐ世界第6位。しかしこの回収率が高いからといって、国民の環境意識が高いとは限らない。確かにオーストラリアの街にはごみが全くなく、治安も良くて整然としているのが印象的だった。ただ、家庭系の古紙は資源物全般用の容器に入れられ、選別施設で段ボールとミックスに大まかに分けられ、そのほとんどが輸出されているのが実情である。
▼日本の古紙回収は集団回収と分別収集が二本柱で、どちらも品種ごとに分別して出すことを前提としている。昔、ある中国人から聞かれたのは、「何故多くの日本人は手間をかけて分別するの?」ということだった。彼からすると、メリットがなく儲からないことに時間と手間をかけることが、全く理解できないようだった。
▼今回、オーストラリアの古紙業者に「日本における古紙の回収風景」の写真を見せると驚いていた。品質の良さ、綺麗に分別して紐がかけられていることはもちろんだが、最も驚いていたのは無償で古紙を運んだり積み込みの手伝いをしていることだった。この多くの人のボランティア精神こそが、日本の古紙回収を支えていると言っても過言ではない。
まだデータがありません。
2018年12月10日
コラム「虎視」
ここ数年、明らかに新規の古紙ヤードの開設が減少した。古紙価格が史上最高値を更新しているにも関わらずである。その[...]
2018年12月10日
書評
ニューヨーク在住のエコノミストで、ニューズウィーク等のライターを務めたマルク・レビンソンが2007年に出版した[...]
2018年12月03日
コラム「虎視」
去る11月20日、東京で日中古紙セミナーが催された。約80名の製紙・古紙関係者を招聘し、中国の最新動向に関する[...]
2018年11月26日
コラム「虎視」
11月上旬と中旬に2回、中国を訪問した。11月上旬は、浙江省の山鷹紙業・嘉興工場を訪問後、福建省の廈門で行われ[...]