
▼再生紙の偽装問題が契機になって、これまで不明だったコピー用紙などの再生紙の生産量が判明した。それによると再生紙の生産量は業界全体で年産340万トン前後に達するもよう(洋紙17社では300万トン)。印刷・情報用紙と包装紙に占める再生紙の比率は27%。再生紙に占める偽装品は3割を占めた。
▼2000年代に入って紙・板紙の生産、消費は成長がストップ。こうした紙冷え現象の中で再生紙は売れ筋商品だった。この売れ筋商品の中身が表示と乖離していたことで、一時的に需要家(印刷・加工業者など)や消費者の再生紙離れが起こるだろう。紙冷え現象に拍車がかからなければいいが、一時的に混乱は避けられないもようだ。
▼洋紙は①新聞用紙②印刷・情報用紙③包装紙④家庭紙(衛生用紙)⑤雑種紙の五品目に大別される。②と③に偽装問題が集中しており、①、④、⑤はほぼ除外されている。配合率を表示した商品が少ないことが原因だろう。ちなみに新聞用紙のほとんどに古紙が配合され、家庭紙の6割が古紙配合品。逆に雑種紙は大半がパルプ品。①と④の商品には100%古紙配合品もあり、とくに④には多い。配合率を細かく表示していないので①④⑤に問題が飛び火することはないだろう。
まだデータがありません。
2018年12月10日
コラム「虎視」
ここ数年、明らかに新規の古紙ヤードの開設が減少した。古紙価格が史上最高値を更新しているにも関わらずである。その[...]
2018年12月10日
書評
ニューヨーク在住のエコノミストで、ニューズウィーク等のライターを務めたマルク・レビンソンが2007年に出版した[...]
2018年12月03日
コラム「虎視」
去る11月20日、東京で日中古紙セミナーが催された。約80名の製紙・古紙関係者を招聘し、中国の最新動向に関する[...]
2018年11月26日
コラム「虎視」
11月上旬と中旬に2回、中国を訪問した。11月上旬は、浙江省の山鷹紙業・嘉興工場を訪問後、福建省の廈門で行われ[...]