▼現在、日本の家庭紙メーカー数は百三社で、そのうち古紙を主に使用するメーカーは六十一社ある。家庭紙メーカーは九二年には二百六社だったが、一五年には半数の百三社まで減少した。しかし二〇一〇年以降は、家庭紙メーカーの減少に歯止めがかかっている。この理由は、①家庭紙メーカーの淘汰・再編が一巡した、②製品値上げが浸透した、③原料改革が進んだことが主な要因。
▼近年はインバウンド(来日外国人)の増加が顕著となっている。〇九年には六百八十万人だったが、一六年は二千四百万人まで増加。二〇二〇年の東京五輪時には、四千万人に膨れ上がると予想されている。このインバウンドの増加によって、家庭紙需要が伸びていると言われているが、果たして本当だろうか。
▼インバウンドのトイレットペーパーの消費量を試算した。昨年のインバウンド数が二千四百万人で、平均滞在日数は五・八日。日本人の平均家庭紙消費量は年間一三・九キロ。インバウンドが日本人並みに家庭紙を消費すると、年間五千三百トン。家庭紙の消費量全体からみると〇・三%にすぎない。二〇二〇年に四千万人が訪れると、家庭紙消費量は八千八百トンとなり、現在より三千五百トンほど需要が増えることになる。
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