
▼日本の場合、古紙の輸出量と価格は連動しない。回収量から消費量を引いた需給ギャップが拡大すれば輸出が増えるし、縮小すれば減る。07、08年と輸出ギャップは2年連続して前年より4万トン、27万トンの減少。このため輸出も価格が上昇したのにかかわらず、4万トン、35万トンの各減だった。
▼100万トンを超える輸出が始まったのは01年からだが、06年まで右肩上がりで輸出が伸びたのは需給ギャップが年々拡大したため。ところが07年からこの流れに変調が起こり、需給ギャップが縮小し始めた。今年も試算ではさらに縮小する見通しにある。個人的には「古紙消費が大幅に落ち込んでも、回収がそれ以上に落ち込む」との事態は信じがたいという思いもあるが、関連データを調べると消費減と回収減が同時に起こっている。
▼とくに昨10月以降の回収の落ち込みは12月までの3ヵ月で57万トンも減少した。紙・板紙が生産され、流通・加工・販売され、古紙として回収・消費されるまでにはタイムラグ(時間差)があると思っていたが、これまでのデータをみていると、こうしたタイムラグがなく、連動している。欧米でも消費以上に回収減が顕著になると、世界的に輸出余力が後退する?
まだデータがありません。
2018年12月10日
コラム「虎視」
ここ数年、明らかに新規の古紙ヤードの開設が減少した。古紙価格が史上最高値を更新しているにも関わらずである。その[...]
2018年12月10日
書評
ニューヨーク在住のエコノミストで、ニューズウィーク等のライターを務めたマルク・レビンソンが2007年に出版した[...]
2018年12月03日
コラム「虎視」
去る11月20日、東京で日中古紙セミナーが催された。約80名の製紙・古紙関係者を招聘し、中国の最新動向に関する[...]
2018年11月26日
コラム「虎視」
11月上旬と中旬に2回、中国を訪問した。11月上旬は、浙江省の山鷹紙業・嘉興工場を訪問後、福建省の廈門で行われ[...]